トップへ おまつり 一口メモ

年番制度

 石岡のおまつりは、1年交代による年番町を中心に行われます。この制度は、明治35年(1902年)に確立しました。
 年番町は、おまつり終了時に次の年番町に引き継ぐまでの1年間、神社への奉仕に努めます。年番加盟町15町内が、各年度に交代でその年のおまつりの年番町となり、年番町となった町内には御仮殿設けられます。

神輿

 菊の紋章を許された神輿です。
 明治30年9月9日石岡市青木町の棟梁小井戸彦五郎によって制作され、平成9年9月9日栃木県石橋町神輿師小川政次によって修復されました。これを総社大神輿といい、神幸祭と還幸祭で出御します。他に平成9年9月9日栃木県石橋町神輿師小川政次によって制作された総社明神神輿があり、これは大祭で出御します。

富田のささら

 格式高く「七度半の迎えをうけて出る」と言われ、神輿の露祓いの先頭に立ちます。
 屋台は紺地の胴幕が張られ、神社札、稲穂、榊等を飾り、車が付けられ綱で曳くようになっています。胴幕の正面には、真紅の太陽の中に八咫烏(やたがらす)の紋様が描かれていて、屋台の上で異様な顔の三匹の獅子(棒ささら)が繰られながら舞う姿には独特の雰囲気があります。総社宮、御仮殿などでは、屋台の外での舞が奉納されます。
 三匹の獅子は、老獅子、若獅子、女獅子と呼ばれています。獅子頭は全体に黒漆が塗られ、目、歯には金箔が施され、喉頭部は軍鶏の羽で覆われており、老獅子、若獅子には特異な太く長い角がついています。

幌獅子

 獅子舞は全国に多くありますが、小屋を付けた幌獅子は非常に珍しいもので、石岡のおまつり特有のものです。
 石岡の幌獅子は、車輪を付けた車体の上に小屋を作り、布の幌(胴幕)をかけ、先端に獅子頭を付けます。幌の色は通常2色で、各町独自の色を使います。この獅子頭を一人でかぶり持ち、舞いながら進みます。
 獅子頭の大きさは各町によって異なりますが、およそ幅50〜60cm、重さは20kg前後です。
 小屋(標準の大きさ幅2m、奥行5m、高さ2.5m)の中に獅子連が乗り、大太鼓、小太鼓、笛、鉦で奏します。曲は単純ですが勇壮なものです。

山車

 各町の山車は、ほとんどがけやき材の屋根のない二層または三層建てで、一層が勾欄を巡らした舞台になっています。石岡囃子の演奏にあわせ、面を付け衣装を着た踊り手が、様々な仕草を演じます。
 上層には、各町独自の2mもある大きな人形が飾られています。
 台座には、直径40cm〜50cmの四輪と長さ30m以上の曳綱が付けられ、祭衣装の子供たちによって曳かれます。

石岡囃子

 囃子連は15名程度で編成されます。
 おまつりの朝に青年、子供たちが集まり「さんぎり」という曲を始めると山車の出発です。「さんぎり」は、山車の出発時と帰着時に奏し、踊りはありません。その他の曲は、おかめ(四丁目)、ひょっとこ(仁羽)、きつね(新馬)とあり、大太鼓(長胴)1、小太鼓(〆太鼓)2、笛1、鉦1によって奏され、面を付けた踊り手によって面白おかしく踊られます。
 おかめは、静かな曲でゆっくり踊られます。
 ひょっとこは、滑稽な仕草で見物客を笑わせます。曲もリズミカルで、面も「大笑」、「一文字」、「べろ出し」等があります。
 きつねは、テンポの速い曲で「切返し」と称し、大切り、中切り、乱拍子と変化に富んでいます。当然踊りも勇壮で二匹、三匹と出てくることもあります。